小早川渉氏プロフィール

小早川渉 風景写真家。1974年生まれ。千葉県出身。東京での社会人生活を経て、2005年から沖縄でフリーランスフォトグラファーとして活動中。沖縄県内で商業広告の仕事をメインで行う一方で、沖縄の風景撮影をライフワークとして南国の自然が作り出す風光明媚な瞬間を陸上、水中、空から撮り続けている。撮影した写真は県内外の広告や雑誌を中心に、カレンダー、観光プロモーション、旅行関係など様々な分野で使用されている。2015年からJTA機内誌『Coralway』にてドローン空撮による風景ページを連載中。http://okinawa-photo.net

 

小早川渉氏コメント

―沖縄の海への想い
初めて沖縄を訪れたのは2000年だった。まだSNSなどを通して旅先の風景を簡単に閲覧することのできない時代。実際に自分の目の前に広がるエメラルドグリーンやコバルトブルーに輝く海を目の当たりにした時、一瞬でその美しさの虜になっていた。以来、自分の写真を通してこの素晴らしい海を全国に発信したいと思うようになり、沖縄の風景を撮り続けるようになっていった。2005年の移住以降は、毎年夏が来る度に長期間離島へ入り浸った。そこで、島ごとに海の美しさが全く異なることに気づき、さらに魅了されていった。近年、黒潮に乗って沖縄の海岸線には大陸のゴミが大量に漂着するようになった。また昨年の軽石問題もまだまだ解決されておらず、多くのビーチに残ったままになっている。沖縄の海には多種多様な珊瑚礁が息づき、多くの命のゆりかごにもなっている。世界を俯瞰して見回しても、これほど美しい海域を持つ場所は数少ない。自分が撮影した海の写真が、「昔こんな風景あったよね」と過去のものにならないことを切に願っている。

―FC琉球のユニフォームデザインに写真が採用されたことに関して
 私とサッカーとの関りは非常に長く、40年近くになる。中高でサッカー部に所属し、沖縄でも3年前までアマチュアチームでプレーをしていた。10年程前にはビーチサッカーにはなるが日本サッカー協会公式フォトグラファーとしてビーチサッカーW杯にも同行したことがある。そのため、今回のユニフォームデザインのお話をいただいた時にはとてもうれしいかった。ただ、リクエスト写真の内容が「朝日で沖縄らしい色に輝く海」という一見簡単そうでとてつもなく難解な課題だったために写真選びには相当苦労した。優に3万点は超える風景写真の中から数点選び抜き、なんとか期待に添えることができて正直なところホッと胸をなでおろしている。私の風景写真が、FC琉球イレブンの新たな力となって後半戦に向けて輝かしい成績を導いてくれると信じている。